マイクロソフトは9月28日、2008年度のユニファイド コミュニケーション(UC:Unified Communication)戦略の全体像と、UC戦略の中核を担う新製品「Microsoft Office Communications Server 2007」を紹介する記者会見を開催した。
「Microsoft Office Communications Server 2007」 は、企業用 IM(インスタント メッセージング)、プレゼンス、会議、および統合コミュニケーションを1つにまとめた最初のマイクロソフト製品。「Microsoft Office Live Communications Server 2005」をベースに、プレゼンス機能、グループ IM のサポート、管理機能などを強化した。
会見の席では、「Microsoft Office Communications Server 2007」の紹介、およびそのその連携例として、(1)「Microsoft Exchange Server」、(2)モバイル、(3)ラウンドテーブル――の3つとのアプリケーションデモを行っている。
冒頭、インフォメーションワーカービジネス本部の越川慎司氏は、「製品訴求からソリューション・価値訴求にマイクロソフトの営業提案が変化している」と同社の営業方針を説明。今後、さらに価値訴求に力を入れていくとしている。

今回の「Microsoft Office Communications Server 2007(以下、OCS 2007)」が属するUC(Unified Communication)分野は、他社製品も含め、プレゼンス(在籍状況)の理解浸透や活用事例不足などによって、なかなか採用が思うように進んでいない状況だ。原因としては、従来製品の機能不足や技術が複雑であったこと、コストよりも生産性寄与に顧客からの理解が得られなかったことを越川氏は挙げている。
ただ、UCの分野は、ビジネスプロセスを効率化することで確実に会社レベルで“俊敏性”を身につけることができる。これによって、人的要因から生じるプロセスミスを防いだり、他社よりも早い顧客対応が可能となる。すでに欧米ではチームや会社、国境を越えたコラボレーションが行われており、日本は遅れている状況。このため、同社としては、日本でも本格展開を開始する構え。
実際の活動しては、(1)在席状況の利点を再訴求、(2)さまざまなツールとの連携、(3)Office との連携訴求、(4)ベストプラクティス、活用事例をサイトで紹介、(5)“俊敏性”を切り口にした提案――を重点ポイントとして提案する。

導入例として、「OCS」を採用したキリンビールを例に、電話応対時間が1日5分から4分に短縮。9000人の社員がいるため、金額にすると年間7億円程度のコスト削減につながった。副次的な効果としては、ペーパーレス化が進んでいる。こうした大企業、コールセンターのほか、ターゲットとして、内線交換機 (PBX)のIP化をためらっている企業をねらう。
「在席状況の利点」については、「とにかく、コミュニケーションがとれる確率が電話やメールと比べて、高いこと」。さらに「OCS 2007」では、AD(Active Directory)単一管理の実現や、「Microsoft Exchange Server」「Microsoft Office SharePoint Server 2007」「Microsoft Office Live Communications Server 2005」と連携して、アプリケーションレベルで、すぐさま会話が開始できるようになった。管理者にとっては管理が容易になったほか、ユーザーにとっても、ワンクリックで利用しやすくなっている。
さらに「在席状況」開発では、米国本社に日本の要望も取り入れてもらった。IMのメンバーを「会社」「チーム」「公開用」の3つに分類。そのうえで、「在席状況」を相手にどこまで開示する、しないかをきめ細かく設定できるようにした。
この後は実際にデモを披露。海外のコールセンターでは「OCS」製品を活用することで、顧客満足度、コールセンターの対応数UP、迅速な提携企業先、他部門との意志疎通が可能になったと、具体的なメリットを挙げている。
また、「Outlook」との連携デモを行った。メールからワンクリックで件名発信し、相手から会話可能な応答が返ってきたら、すぐさまVideo会議に移る(「Outlook」→「IM」→「Video会議」)。こうしたことで、担当者をつかまえるロス、会議室をおさえるロス、出張時間などのロスを減らすことができるとした。

このほか、同社では、この「Video会議」に本格的製品を投入していく。今秋発表予定の「Microsoft RoundTable」がそれで、人間認識装置を搭載し、360度のパノラマ映像の中で話した人の映像のみをクローズアップして大きく表示させることが可能。デモでは、会社拠点間同士の「Video会議」のほか、東京-シンガポールといった、国境を越えた「Video会議」もパフォーマンスされた。

マイクロソフト=http://www.microsoft.com/japan/
「Microsoft Office Communications Server」=http://www.microsoft.com/japan/office/livecomm/prodinfo/default.mspx
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