日経広告研究所、日経メディアラボ、ディーツー コミュニケーションズは、日本国内で約9,700万台普及している携帯電話を利用したモバイル広告について企業の利用動向を調査した。日経広告研究所の調査データ「有力企業の広告宣伝費」の上位企業1,500社を対象に、今年2月から3月にかけてアンケートを実施、274社が回答した。回収率は18.3%。
06年度にデジタル広告を出稿した企業は、PCインターネット広告が、51.1%(05年比1.9ポイント増)、モバイル広告が13.5%(同 4.1ポイント増)だった。PCインターネット広告(109社回答)の場合、「1,000~3,000万円未満」(25.7%)、「1,000万円未満」(23.9%)が並び、平均金額は1億3,821万円となったが、昨年比で大きな差はみられなかった。一方、モバイル広告(25社回答)は「1,000万円未満」が48.0%と約半数を占め、以下、「3,000~5,000万円未満」が20.0%と続いた。平均金額は8,309万円と昨年を600万円程度上回った。

広告費全額における各媒体の配分比率については、「新聞」22.9%、「テレビ」19.4%、「雑誌」14.2%が上位。PC広告とモバイル広告をあわせた「デジタル広告」は7.8%だった。「デジタル広告」の比率は、「モバイル広告出稿企業」では18.4%と、全体回答よりも10ポイント程度高い。

業種別にみると「金融」では18.9%と他業種と比べ突出して多かった。なお、デジタル広告にかける比率が昨年よりも「増えた」と回答している企業は31.0%にのぼった。デジタル広告出稿企業のうち、PC広告とモバイル広告の比率は7対3となっており、05年度の8対2と比べ、モバイル広告への比率が高まっていることもわかった。モバイルサイト開設状況を聞いたところ、「常設している」が35.4%、「キャンペーン時のみ開設している」5.5%、「開設していない」56.9%という結果になった。
回答企業全体にモバイル広告の利点(複数回答)を聞いたところ、「ターゲットを絞り込みやすい」(37.6%)、「目的に合わせた利用がしやすい」(29.2%)、「制限が少なく新しい試みにチャレンジしやすい」(26.3%)、「効果がすぐに把握できる」(25.5%)、「口コミ効果が期待できる」(24.8%)が上位に並んだ。
06年度に実際にモバイル広告を出稿した企業では、全般に評価が高く、とくに「ターゲットが絞り込みやすい」(56.8%)、「効果がすぐに期待できる」(48.6%)では、全体を20ポイント程度上回った。また、いずれの評価項目も、05年度と比べて全体的に高くなっていたことも含め、モバイル広告の評価は向上していることが伺えた。
出稿企業37社のうち、出稿したモバイル広告のタイプ(複数回答)は、「露出保証型(広告表示回数保証)」と「掲載期間保障型」がともに64.3%で並び、これに「検索連動型」46.4%が続いた。また、出稿したモバイル広告の種類(同)はピクチャー(バナー型)が54.1%で最も多く、これに「テキスト型」(37.8%)、「メール型」、「コンテンツ(タイアップ型)」(ともに29.7%)が続いた。

効果測定方法としては、「掲載広告のクリック数」(62.2%)が最も多く、これに「掲載媒体のページビュー数」、「CPC(クリック単価)」(ともに43.2%)、「CTR(クリック率)」(35.1%)、「CPA(顧客獲得単価)」(32.4%)が続いた。
05年度の回答と比較すると、06年度で上位に挙がった項目ではいずれも昨年よりも10~20ポイント程度スコアを上げたが、「応募者数・会員登録の増加」では逆に10ポイント程度下がった。一方、「特に測定していない」の回答は、05年度の17.9%から15ポイント減少の2.7%と効果測定を行わない企業というのは大幅に減少していることがわかった。
また、モバイル広告に対する不満点としては、「伝えられる情報量が少ない」と「文字数・情報量などに制約が多い」がともに35.1%で最も多く、これに「表現力に乏しい」(29.7%)、「効果が不明確」(21.6%)が続いた。
近年、注目が集まる「検索連動型広告」及び「アフィリエイト(成果報酬型広告)」の認知度を聞いたところ、「検索連動型広告」については「内容まで知っている」(69.3%)、「名前は聞いたことがある」(24.1%)と認知度は93.4%となった。また、「アフィリエイト」については、「内容まで知っている」(63.5%)、「名前は聞いたことがある」(21.5%)と認知度は若干下がり85.0%となった。
「○○で検索」といった表現を用いPCサイトまたはモバイルサイトに誘導したことがある媒体を聞いたところ、PCサイト誘導媒体としては「雑誌」(25.5%)が最も高く、これに「新聞」(20.8%)、「テレビ」(10.9%)が続いた。一方、モバイルサイト誘導媒体としては、「雑誌」(8.4%)が最も高く、以下、「新聞」(5.1%)、「テレビ」(2.9%)が続いた。ただし、モバイル広告出稿企業では「雑誌」(45.9%)、「新聞」(24.3%)を中心に他媒体からの誘導が行われていた。
モバイル広告出稿の未検討企業が利用しない理由としては、「自社商品のターゲットにマッチしていない」の回答が51.9%で最も多く、その他に「効果が不明確」(36.4%)、「商品の購買に結びつきにくい」(25.2%)、「広告会社から提案を受けたことがない」(11.2%)などが挙げられた。
回答企業全体で07年度の広告費全体における媒体別配分比率の増減をみると、「増やす」と回答した媒体は、「インターネット」が35.0%で突出しており、これに「モバイル広告」(18.6%)、「テレビ」(17.9%)、「雑誌」(16.1%)、「新聞」(13.5%)が続いた。一方で、「減らす」の回答は、「新聞」(17.9%)、「雑誌」(16.4%)、「テレビ」(10.6%)が続いた。「モバイル広告」はわずか1.1%だった。
なお、06年度モバイル広告出稿企業での07年度で利用したいモバイル広告のタイプでは、「検索連動型」(56.8%)が最も多く、「掲載期間保障型」(51.4%)、「アフィリエイト」(40.5%)、「露出保証型」(37.8%)、「クリック課金型」(32.4%)の順となった。

これらの広告タイプについて、06年度との広告費配分の増減を聞いたところ、「増やす」の回答は「検索連動型」で37.8%、「アフィリエイト」(27.0%)で多かった。また、種類別でみると、「ピクチャー( バナー) 型」が48.6%で最も多く、「メール型」(43.2%)、「コンテンツ(タイアップ型)」(35.1%)が続いた。「ブログ・クチコミ型」は27.0%、「動画型」は18.9%だった。
日経広告研究所=http://www.nikkei-koken.gr.jp/
日本経済新聞社 日経メディアラボ=http://nikkeimedialab.jp/
ディーツー コミュニケーションズ=http://www.d2c.co.jp/
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