「通販旬報」読者の皆様こんにちは、
WINE COMMUNITY店長、伊澤と申します。
前回は世界のワイン市場で圧倒的な需要を誇る7種類のブドウについて、
前篇といたしまして、白ワイン用に使われるブドウ3種類をご紹介しました。
今回は後篇と致しまして、赤ワイン用に使われるブドウを4種類、
それぞれの特徴などを絡めながら、ご紹介していきましょう。
世界には星の数ほどのブドウがあります。
人間が栽培している果物で、
もっとも広い栽培面積をもつのもブドウです。
しかし、世界的に人気の高いブドウ、
それも赤ワイン用のブドウはたった4種類しかないんです。
具体的に紹介していくと、
本家フランスのボルドーをはじめ、世界的規模で栽培される、
ワイン生産国で手掛けていないところはないカベルネ・ソーヴィニヨン。
同じくボルドーをはじめ、世界中で栽培され、
カベルネ・ソーヴィニヨンにブレンドされることの多いメルロ。
ボルドーの対抗馬として名前の挙がるブルゴーニュをはじめ、
冷涼地を中心に栽培されるピノ・ノワール。
そして元々はフランスのローヌが本家ながら、
近年オーストラリアの代名詞にもなっているシラー(シラーズ)。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、
ボルドーをはじめ、イタリア、アメリカ、オーストラリアなどなど、
温暖な土地からやや冷涼な土地まで、やや湿気に弱いのですが、
「成功するワインはカベルネで造れ!」
そう言われるほどです。
例えて言えば、スポーツ万能で性格も明るく、
女生徒たちにも人気のある、クラスの人気者と言えます。
完熟したカベルネ・ソーヴィニヨンで造られたワインは、
濃密な旨味と重厚な渋みを伴った奥深い味わい。
傑出したヴィンテージのワインは、
30年はおろか50年以上も熟成します。
かたやメルロは、
カベルネ・ソーヴィニヨンと同じく世界中で栽培され、
湿気にも比較的強く、万能タイプのブドウで、
日本でも高品質のワインが作れる可能性が、
最も期待できるブドウとも言われています。
「カベルネあるところにメルロあり!」
と言われるほど、カベルネにブレンドされれば、カベルネの力強さを程よく和らげ、
自身だけなら優しく柔らかい表情を見せつけるそんなブドウ。
スポーツもそこそこできる秀才タイプで、
人気者のカベルネ・ソーヴィニヨンと昔からの幼馴染、そんなところでしょうか。
カベルネ・ソーヴィニヨンほど長い熟成には向きませんが、
若いうちから美味しく飲める物も多いです。
さてさて、ワイン好きが集まれば、
カベルネ・ソーヴィニヨンの対抗馬として名前の挙がるピノ・ノワール。
一昔前はブルゴーニュ以外では良いものが造れないといわれていましたが、
近年はニュージーランドやオレゴン、ワシントンなど、
冷涼地を中止に栽培が広がり、ワールドワイドな存在になってきました。
しかし、病気に弱く、温度にも敏感なブドウです。
体も弱く学校も休みがちだが、天才的なピアノのテクニックや、
芸術的センスを持つ、美男子タイプのブドウです。
渋みは控えめですが、決して柔らかいだけではなく、
どこか張りつめた感じがありますが、
逆に熟成することによって変化する味わいは、
他のブドウを寄せ付けないほどの優雅さを見せつけます。
そして最後のシラー(シラーズ)は、
元々はローヌの北部で、重厚な赤ワイン用に栽培されていましたが、
どちらかといえば粗野な一面があり、
カベルネ・ソーヴィニヨンほどの世界的な評価を得られなかったのですが、
オーストラリアで広く栽培され、近代的なワインづくりと出会い、
人気と実力が開花。いまやアメリカでも急激に栽培が拡大するなど、
最も旬なブドウともいえます。
昔は目立たないおとなしい男子生徒だったはずが、
留学から帰ったらちょっと陰のある垢ぬけた男子になっていた、
そんな感じでしょうか?
カベルネ・ソーヴィニヨン並の重厚なタンニンのものもあれば、
たっぷりとしたか果実味が魅力の華やかなものまで幅広く造られます。
実際にレストランなり、ワインショップで選ぶ場合、
目安になるのはやはり料理のタイプ。
牛肉や羊肉などを使い、じっくりと煮込んだ料理などは、
やはりカベルネ・ソーヴィニヨンの重厚さを合わせたいですし、
同じ牛肉や羊肉でも、ローストしてソースをかけて食べるようなら、
シラー(シラーズ)などでも良いでしょう。
ジビエなどの料理では、本来はローヌのシラーなどを合わせることが多いのですが、
日本では臭みを消す方向で料理をすることが多いので、
ピノ・ノワールのほうがその良さを引き出すでしょう。
また、複数の料理を味わうならば、
料理の味わいを損なわない、柔らかいメルロが好適でしょう。
白ワイン同様、価格が高くなれば味わいも濃くなりますので、
選ぶ料理もピンポイントになると思っていただいたほうがいいでしょう。
「それ以外のブドウは?」という疑問もあるでしょうが、
4つのブドウほどの洗練された味わいに仕上げるには、
造り手の力量が問われると考えていいと思います。
ただ、これも美味しい、不味いといういうことではなく、
それぞれの個性を楽しむ事がワインの醍醐味ともいえます。
いずれにしろ、皆様のワインライフのご参考になれば幸いです。
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